「ことば」で形づくられた価値空間として社会を捉えたもの、
実際の社会とは、生身の人間が暮らし、膨大な物資が行き交い、さまざまな自然現象が起こる、きわめて実体的なものです。 しかし、すべての現象や事象は「ことば」として表現されることではじめて社会で共有され、その存在が承認されるのです。 この、「共有されたことばのみの抽象空間」としてあえて社会を捉えてみたもの、それが「ことば社会」です。KOTOBAOLOGY(ことばオロジー)とは

社会が共有した「ことば」には、
人々の「集合無意識」が反映されています
「ことば」は決して、偶然に選ばれているわけではありません。
社会を構成する人々の潜在的な感情や欲求を表現した「ことば」が、無意識のうちに集合的に選択されているのです。
だから、「ことば」を見れば
その社会のありようがわかります
たとえば、ものごとを肯定的に評価する際、なぜ最近は「ヤバイ」ということばが用いられるのでしょうか?
「いいね!」ということばが共有される背景には、人々のどのような潜在意識が存在するのでしょうか?
「ことば」は社会を映す鏡です。「ことば」を見ればその社会のありようがわかるのです。
「ことばの考現学」、それがKOTOBAOLOGYです
このように、集合無意識的に選択され共有されたさまざまな「ことば」に注目し そこから社会のありようを読み解き、人々の潜在的な感情や欲求を洞察するいわば「ことばの考現学」とでも呼ぶべき方法論のことを、KOTOBAOLOGYと名付けました。この「ことば社会年表」のほかに、年表に掲載された「ことば」からさまざまな切り口で時代と社会を考察した「冊子 KOTOBAOLOGY」があります。
ことば社会年表とは
「ことば」の変遷をたどれば、
社会の変化がわかります
「ことば」は時代とともに絶えず変化しています。
たとえ同じ事象であっても、時代が変わると別の「ことば」で呼ばれることは、決して珍しくありません。
それは、人々が「集合無意識」により形づくる社会のありよう自体が、時代とともに変化しているからです。
そこで、「ことば」を事象から切り離し、
「ことば」だけを並べた年表を作りました
多くの場合、年表は「事象の年表」として作られ、当然ながら「ことば」は事象を指し示す手段として扱われます。
しかし、このことば社会年表では、「ことば」の変遷をたどるために、あえてそれが指し示す事象から切り離し「ことば」それ自体の特性に従って分類し、時系列に並べました。
「ことば社会」を形づくる3つの要素から、
この年表は構成されています
この「ことば社会年表」は、次の3つの要素ごとに「ことば」を収集・分類して作られています。
- ① 社会を営む主体である「ひと」に関わることば
- ② ひとを取り巻くさまざまな「環境」に関わることば
- ③ コミュニケーションの手段であることば自体の「ことばの表現」
「ことば」の収集方法について
① 「ことば」の収集方法
この年表に掲載される「ことば」は、数名の担当者による主要メディア(テレビ・新聞・雑誌・ラジオ・インターネット・その他)の継続的なパトロールにより収集されています。② 年表への掲載基準
収集された「ことば」は、担当者により「その『ことば』はその時代に社会で共有されていたと見なせるか」について協議され、掲載の可否が決定されています。③ 今後の「ことば」の追加について
1960~2013年までの「ことば」は、この年表の開設にあたり過去に遡って収集を行いましたが、2014年以降はリアルタイムで毎年収集を行っています。そのため、2014年以降は一年あたりの「ことば」掲載数がそれ以前よりもかなり多くなっています。今後も継続的に新しい「ことば」の収集を行い不定期に追加していきますが、過去の「ことば」についても今後も収集に努めるとともに、利用された方からのご指摘も積極的に検討していきます。
【利用者の方へ協力のお願い】
年表をご覧になって、もし「こんな『ことば』もあったのでは」「この『ことば』が抜けている」といった感想をお持ちになりましたらぜひご意見をお寄せ下さい。担当者一同で検討させて頂き、上記②の基準により掲載を決定させて頂きます。ご意見・お問い合わせ
ご利用に際してのお願い
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